XRPはSWIFTの送金ボラティリティの1/10に
Ripple社は、仮想通貨XRPの国際送金における有用性とその効率について説明した。従来のSWIFTでの法定通貨による送金ボラティリティを10分の1にまで抑えることができるという。
CEOのGarlinghouse氏はFOX Businessの質問に答え、送金速度の遅い法定通貨と比較して、XRPの送金速度はボラティリティを極度までに緩和すると言及した。
「具体例として、ボラティリティの低い法定通貨×270,000秒(3日間)の送金時間 VS ボラティリティの高いXRP×3〜4秒とする。結果は、XRPのほうがボラティリティのリスクが低いことは誰もがわかる。」と説明した。
また、これらのボラティリティリスクについて、Ripple社は最新ブログで詳しく検証し、解説した。
Rippleの検証
検証の前提として用いたのが、決済ケースと相場状況の二点。
決済ケースでは、「米ドルとメキシコペソの為替レートと送金時のスポットレートの比較」と、「XRPにおける米ドルとメキシコペソの為替レートとXRPを送金で介し一時的に有する時間との比較」との2つを比較。前者はSWIFTを利用した場合の送金モデルを示しており、後者は、RippleのODL(旧xRapid)を利用に相当する。
相場状況では、XRPとフィアットのボラティリティで三つの相場状況で比較する。➀直近一ヶ月(9月1日〜10月1日) ➁XRPの上昇期間(2018年12月13日〜12月27日) ➂XRPの下落期間(2019年1月1日〜1月31日)の3期間だ。
「XRP=3-day Fiat」
「XRP=3-day Fiat」は、フィアットのみ(SWIFT式)の送金におけるボラティリティを、XRPの場合何時間経てば同じボラティリティが発生することになるかを計算。
この検証については、直近一ヶ月の期間(①)では2時間、上昇期間(②)は一時間、下落期間(③)は5時間との結果になったという。
「Fiat=1-minute XRP」
「Fiat=1-minute XRP」は、1分間のXRP(Ripple側の検証前提時間)送金ボラティリティを、法定通貨の場合最短で何時間で抑えられるかを計算。
結果、3つの相場状況において、順に①:1時間、②:2時間、③:1時間と算出。XRPの1分間の低ボラティリティに、フィアット送金では1〜2時間の送金速度に短縮しない限り、パフォーマンスが追いつくことはないとした。
「XRP 1-minute/Fiat 3-day」
「XRP 1-minute/Fiat 3-day」では、1分間のXRP送金に対する3日間のフィアットのボラティリティ割合で、フィアットによるボラティリティと比較して、わずかなボラティリティに留まるという。
これらの結論から、Garlinghouse氏が話すXRPのボラティリティは従来のフィアット送金と比較してボラティリティが「10分の1に留まる」を証明しているという。実数値ベースでは、最大でも8%にボラを抑えられており、10%に達することもなかったようだ。
「XRPを利用する送金企業は速度が非常に早いため、XRPのボラティリティを回避する必要もない。マネーグラムなどの企業もXRPを愛用している裏付けになる。」と説明した。
先日、Garlinghouse氏は、事業パートナーである米送金大手「マネーグラム」がODLをより多くの地域・市場へと拡大する事業計画を明かした。メキシコ市場で実利用されたODL送金の速さを体感したマネーグラムは、その恩恵を他の地域でも受けたいとしている。
参考:Ripple