最大16倍の高速化へ、開発者向け「EOS.io」最新版リリース

開発者向けに「より速く、簡単、かつセキュア」

仮想通貨EOSを開発するブロックチェーンソフトウェア会社Block.Oneが10日、EOSブロックチェーンの基礎となるソフトウェアの最新版「EOSIO 2」をリリースした。リリースを報告するツイートでは「より速く、簡単、かつセキュア」になったとしている。

主要な変更点

EOSIO 2は開発者がより快適に開発できるようになることを念頭に置いて構築された。ツイートにも書かれていたように「速度、簡易性、安全性」に焦点が当てられている。

なお、新たな機能をアクティベートする前にすべてのEOSブロックチェーンのノードがEOSIOをアップデートすることが必要であり、実際のブロックチェーン上で利用できるようになる日付については未定だ。

EOS VM

EOSのスマートコントラクトを実行するための、「WebAssembly」と呼ばれる技術を利用した専用の新しいエンジンを開発した。

これによりEOSIO 1.0の時よりも最大16倍高速になる。

EOSIOクイックスタートWeb IDE

時間がかかる開発環境の構築をクラウド上で数分で行えるようにし、開発者の参入障壁を減らす。

現在はα版の公開となっている。

WebAuthnのサポート

WebAuthn」とはパブリックキー認証のためのweb標準で、拡張機能や他のソフトウェアをデバイスにインストールせずに、ブラウザでトランザクションの認証および署名を行えるようになる。

これによって開発者はフィッシングなどの攻撃リスクを大幅に抑えることができる。

EOSによるdApps開発

EOSによるdApps(分散型アプリケーション)開発はイーサリアム(ETH)、トロン(TRX)と並び人気だ。

dAppsの市場調査を行うDappReviewの2019年振り返りによれば、開発プラットフォームとして、アプリケーション数やアクティブユーザー数などから算出した総合ランキングで、DeFi(分散型金融)が躍進したイーサリアム、賭博系アプリが上位を占めるトロンに続いて3位となっている。

4位以下とは、規模の面で大きく差が開いている状況だ。

引用:DappReview 2019年のdApp市場概観(ブロックチェーンごと)

参考:Introducing EOSIO 2: Enhancing Performance, Improving Security, and New Developer Tools

CoinPostの注目記事

取引所バイナンス、仮想通貨EOSの先物を開始 新規法定通貨対応も
最大手取引所バイナンスは新たに2つの発表を行なった。
マザーズ上場グローバルウェイ、EOS基盤「タイムコイン」のホワイトペーパーを公開
グローバルウェイ社は27日、EOSブロックチェーン上で稼働するタイムコインのホワイトペーパーを公開した。子会社「タイムチケット」の独自トークンについて、IEOによる資金調達を行う。