眠っているビットコインキャッシュ
仮想通貨データサイトCoinmetricsによると、流通するビットコインキャッシュの3分の1=約600万BCHは2017年8月のハードフォーク以来、動かされておらず眠ったままであることがわかった。
What about Bitcoin Cash? Circulating supply is generally reported as 18.4M, but is it really 12.4M? Since 6M $BCH has never moved since the fork, should they be considered as circulating supply? pic.twitter.com/Udo9ODhIVP
— CoinMetrics.io (@coinmetrics) April 6, 2020
Coinmetricsは、実際の流通数を把握することで、需給関係をより適切に表現できると説明。動かされていない分も流通している分に含めるべきかという点で、疑問符を投げかけた。
一般的には約1840万BCHが流通している認識ではあったが、約600万BCHを差し引いた、約1240万BCHのほうがより正確にマーケットを把握できると論じている。
一方で、これらのBCHの一部は、ハードフォーク時に死蔵していたビットコインに対して付与されたものも含まれている可能性がある。この点でCoinmetricsは、5年以上動かされていないビットコインは、230万BTCあると説明する。(また、当時の大手マイナーによる保有量も含まれている可能性がある。)
死蔵コインとは:
ビットコインを送金する上で必要な秘密鍵などを無くしてしまい、ブロックチェーンから動かすことができなくなってしまったコインのこと。
ビットコインキャッシュのケースでは、ビットコインから派生した通貨であるため、ハードフォーク時に死蔵していたビットコインに付与されたビットコインキャッシュも死蔵コインになる可能性がある。
なお、ビットコインは現時点で流通量は1800万BTC。5年以上動かされていないとされるコインは、流通数の12.5%に相当する230万BTCだと、Coinmetricsは指摘する。該当する230万BTCは、ホルダーの長期保有、またはその一部がすでに失われている可能性が高いと説明した。
なお、過去にUnchained Capitalの「ホドルウェイブ」が統計したデータでは、230万とは大幅に異なる400万BTC(流通数の約22%)が5年以上動かされていない通貨数と試算しており、より多くの通貨が該当する可能性もある。
流通量の把握は、半減期後のマーケットの需給関係を把握する上でも重要な指標だ。半減期後のマイナーの混乱が落ち着いた後は、純粋にマーケットへの資金流入額が維持されることで、新規発行量減少がマーケットに影響する可能性がある。
ビットコインキャッシュ半減期まで1日を切る
仮想通貨ビットコインキャッシュの半減期カウントダウン(Coingecko)によると、現在のブロック数が629,900(執筆時)。実行ブロック630,000の到達は、日本時間本日(8日)22時〜23時頃になる予定だ。
ビットコインキャッシュの半減期後には、ビットコインSV(BSV)、その後には最も注目が集まるビットコイン(BTC)の半減期が予定される。
今後の日程として、BSVが4月10日(推定予定日)に控え、BTCのほうは5月11日(推定予定日)を予定している。