週間ビットコイン相場 2019/5/121 ビットコインの価格が乱高下、もみ合い相場へ突入か

ビットコインの価格は、先週の87.5万円からほぼ横ばいの87.4万円で推移しています。それでは今週のビットコイン相場を振り返ります。

Bitbank,BTC/JPY(週足)

ビットコインは高い価格帯で値固め、長期的な強気シグナルも点灯

今週のビットコインの価格は一時74.3万円まで下落する場面が見られたものの、その後は85万円〜90万円のレンジで推移しています。週足では分厚い雲の中に突入し、今後もみ合いになる展開が予想されます。

現在の価格は基準線から約37%乖離しており、調整が必要だと考えられます。他方、先行スパン1と先行スパン2がゴールデンクロス(GC)しており長期的な強気のシグナルが点灯していることから、調整後の本格的な強気相場に期待したいところです。

Bitbank,BTC/JPY(日足)

日足を見ると90万円付近がレジスタンスとなり上値を抑えていることがわかります。一時的に大きく下げた際は基準線の74万円付近まで下落しました。現在の価格は転換線を割り込むことなく、上位で推移しており強気相場が継続しています。転換線を終値で割り込むまでは強い上昇トレンドが存在します。

チャート下段のMACDでは、デッドクロス(DC)間近で強い上昇トレンドのモーメンタムは徐々に弱くなっていることがわかります。レンジ相場に突入すると今後ボラティリティは徐々に減少していく可能性が高いと予想されます。

Bitstampで大口トレーダーの売りが発生し数時間で価格が20%下落

5月17日の11時頃から大口トレーダーの大量の売りが発生しBitstampのビットコインの価格が2時間で最大20%下落しました。Bitstampのビットコイン価格は、Bitmexのデリバティブ参照価格になっており、デリバティブ市場の価格を押し下げる狙いがあったと推測されています。

Bitstamp,BTC/USD(1時間足)

Bitmexは、BitstampとCoinbaseのビットコイン価格を参照価格に採用しており、取引量が少ないBitstampで売り崩しが発生しました。7300ドル付近から約5000BTCの売りが発生し、約2.5億ドルのロング・ポジションの強制決済を誘発しました。

その後ビットコインは買い戻され19日には最高値圏の8200ドルへ回復しています。Bitmexは今回のBitstampの売り崩しを受け、デリバティブ参照価格にKrakenのビットコイン価格を追加することを発表しています。

Bitstamp,Coinbase,Kraken,BTC/USD(日足)

17日、Coinbaseのビットコインの最安値は6600ドル、Krakenの最安値は6636ドルでした。一方、Bitstampは他取引所より約6%ほど安い6178ドルまで下落しています。

ビットコインは取引所が世界中に点在しているため、買いと売りの注文も分散しています。今回は買い注文が少ないBitstampが大口トレーダーに狙われたようです。暗号通貨市場で取引量が最も多いビットコインでも大口トレーダーの売り買いが価格に大きな影響を与えることが示されました。