BTCは上昇パターン形成に失敗:揉み合い相場続くか

BNB、BSVを除き急上昇に一服感

今週の暗号資産市場は、バイナンスコイン(BNB)とBitcoin SV(BSV)を除き全面安となっている。直近2週間ほどでは、BTCを筆頭に主要アルトコイン相場が対ドルで大幅に上昇したが、今週は落ち着きを取り戻した格好だ。

一方、BNBは13日に過去最高値および年初来高値(26.66ドル)を更新すると、その後も次々と高値を切り上げ、21日には33.58ドルの高値を記録した。BSVに関しては、開発者でありサトシ・ナカモトを自称するクレッグ・ライト氏がBitcoinのホワイトペーパーの著作権を申請したと22日に報道された後に突発的な上昇を記録した。

【第1図:主要暗号資産対ドル騰落率(5月20日から24日現在)】


出所:coinmarketcapより作成

BTC対ドルは上げ三法形成失敗で上昇モメンタム後退か

BTCの対ドル相場は19日の大幅反発で7200ドル周辺から一気におよそ1000ドル上昇し大陽線を付けた。その後、相場は3日連続で小さな陰線のはらみ足を付け、ローソク足における上昇トレンドの継続パターンである「上げ三法」の形に近づいた。19日の大陽線から5日目の昨日23日に終値が19日高値(8261.94ドル)を更新すればパターン完成で上昇トレンド復帰のサインとなるが、23日はNY時間で相場が上昇するも、上げ幅は限定的となり8000ドル付近で跳ね返され、パターン形成失敗となった(第2図)。

上げ三法が上昇トレンドの継続パターンとして認識されるロジックとしては、5日目に相場が大陽線を付け1日目の高値を更新すれば、間3日間のはらみ足は調整で相場の上昇モメンタムが継続しているということになる。しかし、23日の相場はこれに失敗したため、相場の上昇モメンタムが後退していることが指摘される。

一方で、相場が上げ三法形成中に1日目(相場が大陽線を付けた日)の安値を更新することがあれば、それはトレンドの反転サインとなるが、20日からの相場は19日の値幅内に収まっている。このことから、足元の相場は売りと買いが均衡した状態と判断でき、この先は短期的にレンジで揉み合う展開が予想される。

【第2図:BTC対ドルチャート】


出所:coinmarketcapより作成


免責: BTCNは仮想通貨・ブロックチェーン情報の提供を目的としており、投資の勧誘を行うものではありません。また、BTCNおよびビットバンク株式会社はBTCNで発信する情報の内容について、一切の保証や責務を負わないものとします。投資の判断や意思決定に関しては、BTCNの各利用者ご自身の責任において行って下さい。
情報開示: BTCNは、仮想通貨取引所「bitbank」を運営するビットバンク株式会社が運営しています。