BTC対ドル相場の調整で先週はアルトコイン高・ビットコイン安に

BTCUSDは上昇チャネル上辺で反落

BTCの対ドル相場は27日、12日、17日安値(6815.77ドル、7038.12ドル)と14日高値(8268.71ドル)を起点とする上昇チャネル上辺を一時上抜けするも、同水準(8800ドル周辺)がレジスタンスとなり翌28日から反落した(第1図)。一方、相場はチャネル下辺まで押さず、8250ドル水準がサポートとなり反発。相場は足元、8700ドル周辺で推移しており、先週は0.79%の小幅高で終えた。

一方、先週の主要アルトコイン相場は対ドル・対BTCで概ね上昇につけ、調整に入ったBTCからアルトコインに資金が流れた格好だ(第2、3図)。現在、多くの主要アルトコインの対BTC相場は底値圏で推移しており、この先はアルトコインへの資金循環が加速するかも注目される。

先週の米先物市場では、ファンド勢のネットポジションは前回の-144から-54とネットショートが小幅収縮となった。5月中旬にはショートポジションが大量に手仕舞いされ、直近では4回連続でネットショートが収縮してきており、およそ半年ぶりにネットロングに転じる一歩手前となっている(第4図)。また、建玉残高に対するネットポジションの割合を指数化したCOTインデックスでは、先週のネットショート収縮で78.17%と前週比で小幅上昇となり、相対的には依然強気筋優勢を示唆している。

一方、昨年11月には、COTインデックスが高水準圏に達したところで相場が急落したので、警戒も必要かと思われる。米BTC先物市場は歴史も短く、ファンド勢のネットポジションが長期的にネットロングで推移していたことがないため、この先はネットロングの水準が更新され、新たな局面に突入するか、再びネットニュートラル付近で相場が崩れるか注目だ。

【第1図:BTC対ドルチャート(日足)】

出所:coinmarketcapより作成

【第2図:主要暗号資産銘柄週次対ドル騰落率(5月27日〜6月2日)】

出所:coinmarketcapより作成

【第3図:主要アルトコイン週次対BTC騰落率(5月27日〜6月2日)】

出所:investing.comより作成

【第4図:米先物ファンド勢ネットポジション(緑棒グラフ、右目盛) 、COTインデックス(ピンク線グラフ、左目盛)チャート(週次)】

出所:CFTCより作成

テクニカル分析

BTCの対ドル相場は、7日と30日の移動平均線が90日移動平均線でゴールデンクロスを維持。また、これら3本の移動平均は200日線でもゴールデンクロスを維持している。一方、足元7日線が下向きに転じており、短期的なモメンタムの後退を示唆している。ボリンジャーバンドでは、バンド幅の収縮と共に相場がセンターライン周辺まで押したが、依然センターラインより上で推移しており、強気相場を示唆している。この先も、センターライン下抜けを試す動きには注意したい。一目均衡表では、強い買いシグナルとなる三役好転を維持している。

【第5図:BTC対ドルチャート(日足)】

出所:coinmarketcapより作成

週足では、足元、7週移動平均線が90週移動平均線でゴールデンクロスを示現している。ボリンジャーバンドでは、依然バンド幅が拡散傾向にあり、相場が上昇しやすい状態が続いていると言える。一目均衡表では、遅行スパンと均衡表が好転。一方、相場は雲の中で推移しており、揉み合いとなりやすいと言える。

【第6図:BTC対ドルチャート(週足)】

出所:investing.comより作成


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