Cryptocompareが暗号通貨取引所ランキングを発表、日米の取引所が上位にランクイン

暗号通貨の関連情報をランキング形式に紹介するウェブサイトCryptocompareが、最新の暗号通貨取引所ランキングを公表した。ランキングはCryptocompareが独自の測定方法を使い算出した数値が元になっている。

取引所の測定方法には7つのカテゴリーがあり、地域、法律・規制、資本、人材・企業、データ提供、取引の監視システム、市場クオリティに分けられている。

上記がCryptocompareが作成した取引所ランキングだ。1位と2位はアメリカの老舗取引所のCoinbaseとPoloniexだ。3位のBitstampはルクセンブルクに本拠地を構えるが、今年に入りニューヨーク州が提供するBitLicenceを取得しアメリカでも営業を開始している。

日本の取引所は上位からbitFlyer、Liquid、BITpoint、Bitbank、Coincheck、Zaifの順にランクインしている。アメリカと日本の取引所は、地域と法律・規制のカテゴリーで高評となるため上位にランクインしやすい傾向がある。

暗号通貨市場ではBotを活用した自動売買システムによる偽の出来高を演出する行為が横行しており、出来高や流動性のみで取引所の良し悪しを判断することはできない。Cryptocompareは、取引所が提供する市場データと地域や法規制といった観点を評価基準に加えることでより信憑性の高いランキングの作成を目指している。

ランキングでは、アメリカ、韓国、日本で活動する取引所が平均的に高評価を受ける結果になっており、ライセンス取得の義務化、コンプライアンス遵守、KYC/AMLなどの制度が導入済みである点が背景としてある。

投資カテゴリーでは、企業の収益性や資金力、金融機関との関係性も評価されている。人材・企業のカテゴリーでは、取引所の営業年数や幹部が修士課程を修了しているかなどが判断基準に組み込まれている。

データ提供のカテゴリーでは、APIの反応速度、ウェブソケットとの同期、過去の約定履歴やオーダーブック情報が取得可能か否などが評価基準となっている。

市場クオリティのカテゴリーでは、スプレッドの狭さ、オーダーブックの厚さ(流動性)、ボラティリティ、出来高、手数料の有無などを加味し総合的に評価された。フィッシングなどの不正な取引を防ぐための取引監視システムの導入状況なども評価対象となっている。

Cryptocompareは、取引システムのみならず法規制などを含めた多角的な観点から今回のランキングを作成した。取引所選びはユーザーの好みによって異なるため、ランキング上位の取引所のサービスがユーザの需要とマッチするとは限らないが、これから新たに取引所を選ぶユーザーは判断基準の一つとして参考にしてもいいかもしれない。


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