暗号通貨取引所Binanceが利用規約を更新し米国に住むユーザーの利用を制限することを発表しました。利用規約は9月12日から有効になり、米国ユーザーのアカウントではトレードができなくなります。
米国ユーザーは9月12日以降もウォレットにある資金を移動することは可能ですが、入金を行うことはできなくなります。このため多くの米国ユーザーが9月12日までに資金を引き上げるものと見られています。
利用規約が変更されたことが市場に伝わるとBNBは大きく売られ、6月14日だけで最大15%ほど価格が下落しました。資金を引き上げるためにBNBを他の暗号通貨へ交換するユーザーもいたと考えられます。
Binance,BNB/USDT(4時間足)
大きく売られたBNBは一時30USDTを割る場面があったものの、現在は35.3ドルの最高値圏まで回復しています。
Binance,BNB/USDT(日足)
日足チャートを見ると、BNBは上昇三角形を形成しておりブレイクするとさらに上昇する可能性があります。現在の価格は日足の終値ベースの最高値を上回った35.39ドルで推移しています。今日の日足の終値でこの水準を保つことができるかに注目が集まります。
米国ユーザーの利用を制限するというニュースが流れる直前にBinanceは、アメリカへ進出する計画があることを明かしています。Binanceはアメリカに拠点を持つBAM Trading Servicesとパートナーシップを結び、アメリカ進出への足がかりにしたいと考えているようです。
アメリカ進出の具体的な日程やBAM Trading Servicesがどのような会社なのかといったことは現在のところわかっていません。今後のアップデートが待たれるところです。
中国系の暗号通貨取引所Huobiはすでにアメリカへ進出しており、HBUSを運営しています。HBUSではHuobiの自社トークンであるHuobi Token(HT)は取引されていません。HTは証券に該当する可能性が高いため規制当局への配慮があるものと推測されます。アメリカ進出を予定しているBinanceですが、アメリカ支社ではHuobiと同様に自社トークンのBNBやIEOで発行されるトークンは取引されないものと予想されます。