仮想通貨テザーの発行企業、ChainalysisのKYT導入 規制機関らの信頼獲得へ

テザー社がChainalysisのKYT導入

米ドルステーブルコイン「USDT」などを発行するテザー社が、ブロックチェーン分析企業Chainalysisのコンプライアンスツール「Chainalysis KYT(Know Your Transaction)」を導入した。

本ツールを利用して、疑わしい取引をリアルタイムで追跡できるようになる。リスクを即座に察知し、不正行為に対応することが可能になった。

テザー社の最高技術責任者は「このツールを導入することによって、規制機関や法執行機関、ユーザーの信頼を得られる。確実にコンプライアンスを遂行できるようになった」と説明。また「データは当社のサーバーに保存したまま、ユーザーの個人情報を共有する必要もない」とメリットを語った。

テザー社は、関連会社である仮想通貨取引所Bitfinexと共に、USDTを利用してビットコイン(BTC)の価格操作を行った疑いを指摘されている。この主張に対しテザー社は、「不正行為を行うためにUSDTを発行しているという主張は完全な間違いだ」と反論した。

関連テザー社が公式声明 「価格操作のUSDT利用はない」

USDTは現在、イーサリアム、EOS、TRON、Omni、Liquid Network、Algorandの6つのブロックチェーンで利用されており、またテザー社は、ゴールド(金)、ユーロ、オフショア人民元(CNH)に紐づいたステーブルコインも発行している。

関連仮想通貨テザーゴールドの時価総額が突如2倍に