- ビットコイン高騰、ゴールド価格や日米株式市場との相関性も
- 急騰続くビットコイン。テレビ東京WBSでも世界の金融市場の変化を背景に、金価格同様の性質を有する逃避資産として特集が組まれたほか、米Bitcoin Trust BTCは年初来リターン330%に到達した。
ビットコイン高騰、ゴールド価格や日米株式市場との相関性も
ビットコイン(BTC)高騰に伴い、日米株式市場でも仮想通貨関連銘柄がにわかに活気付き始めている。
ブルームバーグは27日、ビットコイン(BTC)が前日比一時18%上昇し13,000ドルを突破したことで、仮想通貨へのエクスポージャーを持つ米国株が再上昇していることを記事内で指摘(https://finance.yahoo.com/news/bitcoins-blowout-surge-keeps-boosting-174029085.html)した。
仮想通貨市場の過熱要因としては、Facebook Inc.が発表した独自仮想通貨「Libra」のニュースに加え、マクロ経済要因として、中東情勢などの地政学リスクと債券利回りの低下が、金(ゴールド)やビットコイン(デジタルゴールド)などの代替資産への資金移動をもたらした可能性をブルームバーグインテリジェンスのマイク・マックグローン氏の見解とともに羅列した。
日本国内でも関心が高まっており、テレビ東京のワールドビジネスサテライト「仮想通貨 急騰のワケ」という番組内でも、地政学リスクの高まりで急騰する「ゴールド」価格との相関性や、米経済動向の影響が世界中に波及する問題についてFRBパウエル議長の発言内容などが紹介された。
米国株式市場では、MGTキャピタルインベストメンツ社が前日比55%もの急騰を見せたこと始め、DPWホールディングスが45%高、Riot Blockchain Inc.が20%高、Overstock.com Inc.が21%高、Marathon Patent Groupが20%高となるなど枚挙に暇がない。
日本国内でも昨日、仮想通貨交換業者BITPointを運営するリミックスポイントが、前日比20%を超えてストップ高を付けたほか、全面高となった。
仮想通貨関連銘柄が高騰
特に着目すべき関連銘柄としては、米グレースケールが提供する「Bitcoin Trust BTC」が挙げられる。
Grayscale Investmentsは、大手仮想通貨メディアCoindeskと並び、金融の中心地である米ニューヨーク市に本社を置く、デジタル通貨を主な投資事業とするDigital Currency Groupの子会社で、15億ドル(約1700億円)の投資資金を運用する米資産運用ファンド「Grayscale Bitcoin Investment Trust」は、市場価格をベンチマークとする投資信託で、投資対象をビットコイン(BTC)のみとした初の証券となる。
昨今のBTC価格高騰に伴い、5月末時点で10.70USD(1170JPY)年初来リターン170%に達していたBitcoin Trust BTCは、わずか1ヶ月後の6月27日には、17.08USD(1850JPY)で年初来リターンは330%に到達した。
高騰の続く金価格
またブルームバーグでは、金価格上昇の勢いが弱まる兆しが見えないことも報じた。
金スポット価格は、一時1439.21ドルを付け、13年5月以来となる6年ぶりの高値を記録した。
コインポストでも先日、「仮想通貨市場とゴールド価格との相関性」について報じたが、背景には、米中貿易摩擦などで景気後退リスクが高まり各国の金利低下傾向が顕在化する中、米トランプ政権による対イラン制裁やを受けて国際金融市場の先行き不透明感が急速に高まったことにある。
今週末には、20カ国・地域(G20)首脳会議とともに米中首脳会議が開催される見通しで、資本市場は身動きが取りにくい状況にある。