BTC、1時間あたりで過去最高額の巨額送金
BTCブロックチェーン上で、89億ドル(約9680億円)に相当する計130万ビットコインが一時間で移動したことが確認された。
オンチェーン市場情報分析企業Glassnode社のRafael Schultze-Kraft共同設立者が示したデータによると、ビットコインの歴史上、1時間で最大のUSD取引量に相当するという。
$8.9 billion in #Bitcoin were moved on–chain in a single hour this afternoon.
— Rafael Schultze-Kraft (@n3ocortex) December 4, 2019
It's the highest hourly USD transaction volume in Bitcoin's history pic.twitter.com/pWdXBszuIc
該当トランザクションは、Bittrexに関連したものであることが指摘されており、約56,000ビットコインで構成される21の連続トランザクションで、計118万ビットコイン(87億ドル)を移動したと伝えた。この移動の直前には、システムのアップグレードに伴うBittrexの定期メンテナンスが行われている。
今回の送金事例でハッキング等の被害報告はない。
また、巨額送金にかかった送金手数料にも注目が集まった。今回の各トランザクションにかかった料金は約0.00008 BTC、約0.60ドルで、計12.50ドル(約1360円)で90億ドルほどの資産を移動できたことになる。
BTC価格への影響可能性は低い
これまでのところ、Bittrexがビットコインで約90億ドルを移動した理由は明かされていないが、一部では同取引所がコールドストレージをアップグレードしているのではないかと推測する意見も挙がっている。
過去に取引所がコールドストレージに資金移動する際に似たような動きがみられていた。例えば大手取引所バイナンスが7月に約10億ドル(約1080億円)相当のビットコインをコールドストレージに移動した事例がある。
通常、大規模な額が取引所へ転送される場合は、売り圧の増加につながる可能性があるため、弱気のシグナルとみなされる。逆に、取引所から外へ送られる場合は、取引所からの引き上げとして市場内資金の減少を示すため、強気相場のシグナルとみられることが多い。
ただ今回の場合は、単なる内部転送との見方が強く、ビットコインの価格に大きな影響を与える可能性は低いと考えられている。