BitmainのIPOが承認されず、投資家からの訴訟の可能性も

マイニング機器製造大手のBitmainが申請していたIPOが審査期限の6ヶ月間を超え非承認となった。Bitmainは昨年9月、香港証券取引所(HKEX)への上場申請を行っていた。

承認が降りなかった主な理由として、Bitmainは2018年6月までの財務諸表しか提出していなかったことが挙げられる。HKEXは、IPOを申請する企業に対し6ヶ月前までの財務諸表の提出を求めている。

暗号通貨市場は2018年の春以降に著しく停滞し、関連企業の売上が軒並み減少した。この時期からBitmainが製造するASICが売れ残り、大量の在庫を抱えているとの情報が相次いだ。財務状況が悪化した2018年第三四半期以降の財務諸表を提出すれば上場することができないとBitmainは考えていたため、計画的に財務諸表の更新を行わなかった可能性もある。

IPOの失敗を受け、一部の投資家はBitmainに対する訴訟の準備を進めている。Bitmainは昨年夏に7億ドルの資金調達を行っており、この資金調達が成立していなかった場合、債務超過に陥っていたと言われている。

Bitmainは投資家に対し、IPOに成功した際の株式の譲渡を約束していた。一方、今回のIPOが失敗したことで投資家がBitmainへの投資資金の回収に動き出しているようだ。昨年夏の報道では、投資家にはテンセントやソフトバンクといった大企業も含まれていた。

Bitmainは今週、ブログを新たに更新し上場申請が却下されたことを報告した。これから再申請に向けて準備を行うとしたが、申請時期は明かさなかった。今後はマイニング用ASICの開発と共にAI技術の研究に力を入れていくことを発表した。さらにHaichao Wang氏が新CEOに就任し、共同設立者だったJihan Wu氏とMicree Zhan氏はビジネス戦略部門のディレクターに配属されたことも合わせて発表した。


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