アジア初のBTCインデックス型投信
シンガポールに拠点を置くデジタルアセット関連企業Stackは、アジアで初めて仮想通貨ビットコインに連動する単一インデックス型投資信託を公開した。
Stackはシンガポール中央銀行MASに規制されている企業で、投信を通じて計7.5億〜20億ドルを段階的に調達する。
アジアの機関投資家を中心に提供する商品で、ティッカーシンボルは「BTCX100」。現物のビットコインの取扱いついては、米大手カストディ企業BitGoが担当し、銀行口座は米銀行Silvergate Bankが提供。指数プロバイダーとしてCoinMetricsが参画し、指数のメカニズムを保守する。
資産・税務監査に会計事務所Cohen&Co.、大手ヘッジファンドDRWと英AAA級保険連盟もサービス提供に参画し、商品提供の安全性と信頼性確保に努めるという。
責任者はこの商品を立ち上げる理由に関して、「アジアではリスクが調整されたBTC投資はほぼ存在していないため、機関投資家はBTCのパフォーマンスから恩恵を受けることはできなかった」と説明。
従来のストラクチャードファイナンスや資産管理業者を通じてデジタル資産の運用を行う投資家は、これまで20〜40%ほどのプレミアムを支払っている現状があったことも、今回の単一インデックス投資信託を販売する理由に挙げた。
シンガポールでは、仮想通貨市場に関連した積極的な動きが多く見受けられるようになってきた。昨年11月には、中央銀行(MAS)が仮想通貨のデリバティブ取引を解禁する規制案を発表。2020年2月28日には、仮想通貨を含む電子決済・交換における消費者保護および利用信任を促進するために、新たな決済サービス法の施行を行なった。