仮想通貨リブラ、最新ニュース
フェイスブック社は現時点で、仮想通貨リブラの計画を一時中止し、新たなステーブルコインの発行計画に舵を切るようだ。米大手メディアThe Informationが報じた。
フェイスブック社やリブラ協会からの公式発表は行われていないが、The Informationが複数人の関係者から入手した情報によると、米ドルやユーロなど法定通貨をペッグする単一型のステーブルコインを新たに開発する。
複数の法定通貨を裏付け資産とするバスケット型の「リブラ」については、棚上げする方針で事業を進めるという。
リブラ用に設計されたデジタルウォレット「カリブラ」は継続して使用されるが、ウォレット内で稼働するコインが変更される。
ウォレットとステーブルコインのローンチ日時は、リブラ構想で発表されていた予定日程「6月」から更に3ヶ月延期し、10月に変更するという。関連アプリのWhatsAppとMessengerにも導入予定だ。
仮想通貨リブラがローンチしないケースでの各対応は未だ明らかになっていない。リブラ協会に参加している複数の大手企業による出資資金の運用や、それぞれのステーブルコインが各国政府の規制水準とその対応も課題になる。
昨年の夏に発表されたリブラ計画は多くの政府と中央銀行から反対の声があがった。規制の厳格化に留まらず、一部の政府は計画の中止も呼びかけていた。政府からの圧力および大手決済企業らの脱退を受け、本来のリブラ構想を一旦棚上げするに至ったとみられる。