週間ビットコイン相場 2019/5/7 ビットコインが65万円を突破、堅調な価格推移が続く

ビットコインの価格は、先週の57.9万円から12.4%上昇し65.1万円で推移しています。それでは今週のビットコイン相場を振り返ります。

Bitbank, BTC/JPY(週足)

昨年8月以来となる週足55EMAを回復、今後の価格推移に注目

今週のビットコインの価格は昨年8月以来となる55EMAを回復し、相場の反転を予期させる値動きとなっています。ここ1ヶ月間ほど55EMAがレジスタンスとなり上値を抑えていましたが、今週は終値ベースでこれをブレイクしています。

チャート下段のMACDも0ラインをクロスし徐々に強気相場を示唆するようになってきています。一方、MACDが0ラインをクロスする際は、価格の調整が起こりやすいレジスタンスゾーンでもあります。

Bitbank,BTC/JPY(週足)

2018年4月第1週にMACDが0ラインを下方にクロスした際は、その後4週間に渡り価格が上昇しており、反発後に本格的な下落を開始しています。

Bitbank,BTC/JPY(週足)

2014年〜2015年のチャートでは、2014年4月第4週にMACDが0ラインを下方にクロスした後、価格は最大55%上昇しています。また、2015年7月第4週にMACDが上方にクロスした後に価格は、32%下落し安値を試す展開となっています。

MACDではシグナル線や0ラインをクロスした時がエントリーのサインとして扱われますが、サインの発生直後は多くの場合で0ラインがレジスタンスとなり価格調整が発生します。価格調整後の押し目や戻りを待った方がより有利な価格でエントリーできる確率が上がるでしょう。

現在のビットコインは非常に堅調な値動きとなっている一方、MACDの0ラインのレジスタンスに突入しているため、価格調整のための下落が起きやすいと予想されます。

Tether問題がビットコインの価格にポジティブな影響を与えている

ニューヨーク州の司法長官事務所がBitfinexとTetherの親会社であるiFinexを訴えたことが報道されて以降、暗号通貨市場におけるUSDT(Tether)のドミナンスは低下傾向にあります。一方で、ビットコインのドミナンスは上昇傾向にあり、USDTの低迷がビットコインにポジティブな影響を与えている可能性があります。

USDTドミナンスチャート(日足)

USDTのドミナンスは報道があった4月25日から14%下落し、現在のドミナンスは1.49%で推移しています。報道ではBitfinexとTetherに対する債務問題が取り上げられたため、信用不安によりUSDTを他の暗号通貨へ交換するトレーダーが多くいたようです。

BTCドミナンスチャート(日足)

BTCのドミナンスチャートはTetherの報道があった日以降も上昇を続けており、現在は59.1%で推移しています。暗号通貨市場で最もボラティリティが低いビットコインにUSDTの資金の一部が流入していると推測されます。

BTCドミナンスチャート(週足)

ビットコインの週足のドミナンスは、昨年9月に記録した前回高値を終値で更新しています。ビットコインのドミナンスは強気なチャートを形成しており、これはアルトコインのビットコインペアの弱気を示唆しています。このチャートが崩れない限りアルトコインはビットコインに対して下落予想となります。

今回はUSDTの問題点がニュースとして取り上げられましたが、ステーブルコインには必ず特定の発行者が存在し、カウンターパーティーリスクが潜在しています。今後、他のステーブルコインにも同様の問題が発生した際、ビットコインのドミナンスに対しポジティブな影響を及ぼすと予想されます。


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