Blockstream、Liquid上のセキュリティ・トークン・プラットフォームLiquid Securitiesのリリースを発表

ビットコインのブロックチェーンを開発するBlockstreamは、サイドチェーンであるLiquid上でセキュリティ・トークンを発行するためのプラットフォーム「Liquid Securities」を発表した。今週ニューヨークで行われているカンファレンス「Consensus2019」内のプレゼンテーションで発表があった。

今回発表されたプラットフォームでは、ユーザーがワンクリックでセキュリティ・トークンが発行できるようになっている。イーサリアムなどのプラットフォームとは異なりスマートコントラクトを作成する必要がないため、トークン発行に係る技術的なハードルが低くなっている。ユーザーフレンドリーなウェブサイトでトークンを発行することができる。

Liquid上ではビットコインを担保にしたLiquidを使ってトークンが発行され、コンセンサスにはフェデレーション・モデルが採用されている。完全な非中央集権のネットワークではない一方で、ビットコインのブロックチェーン上ではできない高速でプライバシー性が高い取引を行うことができるという利点がある。

セキュリティ・トークンを発行したい企業は、ウェブサイト上で簡単にトークンを発行することができ、供給量の調整やトークンの監視なども行える。トークンの所有権や取引条件などの細かいルール設定も行うことができ、独自のアレンジも可能だ。ソフトウェアエンジニアのように専門的な知識がなくても利用できる仕様のプラットフォームになるようだ。

BlockstreamのSamson Mow CSOは以下のようなコメントを残した。

「残念ながイーサリアムのような既存のブロックチェーンでトークンを発行する場合、スケーリング、プライバシー、信用性に問題を抱えている。しかしLiquid Securitiesでは、これらの問題を解決したネットワーク上でトークンを発行することができ、それぞれの国の規制に沿ったルール設定をプログラミングのノウハウなしで行うことができる」

現在多くのブロックチェーンプロジェクトがセキュリティ・トークンのプラットフォームを目指しているが、コンプライアンス対応や取引データの監査などの問題を抱えている。Blockstreamはオプションとして、規制当局が利用できるLiquid Securities APIも提供する。


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