Facebookの暗号通貨計画が徐々に明らかに、従業員の給料支払にも利用

Facebookが開発する暗号通貨に関する情報が徐々に明らかになってきている。アメリカのIT系メディアThe Informationが、最新の開発状況を伝えた。

The Informationは、Facebookから今月中に暗号通貨に関する正式な発表があると報じている。Facebookは専用のATMを設置する予定で、ユーザーは世界各地で暗号通貨を購入または現金化することができるようになる。

Facebookの開発チームは給料を暗号通貨で受け取ることもできる。暗号通貨はドルにペッグしたステーブルコインで、Facebookが持つWhatsApp、Messenger、Instagramなどのアプリ内で流通させる狙いもある。

ネットワークは分散型データベースを基本としており、世界中の企業が参加することが想定されており、国際間の取引や決済手段に利用できる。ノードを立ち上げネットワークを利用するには1000万ドルの使用料がかかり、Facebookは100個のノードの立ち上げを目標にしているようだ。

Facebookは顧客の個人情報や行動データを分析し広告を表示し収益を得ている。しかし、最近ではこのビジネスモデルが問題視されており、独自の金融ネットワークを構築することで新たな収入源を得たいと考えているようだ。

Facebookは今月、商品先物取引委員会(CFTC)と会談の場を設けており、暗号通貨の運用に関して規制当局との協議が進んでいるとみられている。一部報道によると、名称はGlobalCoinで米暗号通貨取引所のCoinbaseやGeminiで取引ができるようになる可能性があるようだ。ステーブルコインの裏付け資産として、Facebookは各国の法定通貨や低リスクの金融商品を保有するようだ。

Facebookのような民間企業が金融ネットワークを構築することが許されれば、取引や決済手段の選択肢が増えユーザーへメリットを多く提供できるようになるだろう。既存の金融機関との競争が起これば、高い送金手数料も見直されるかもしれない。Facebookの暗号通貨は、金融業界全体に対して大きな影響を与える可能性がある。


The Information