70兆円運用の世界的投資ファンド、ステラブロックチェーン活用の新金融商品を米SECに申請

新たな金融商品を考案
世界的資産運用会社フランクリン・テンプルトンが、ステラブロックチェーンを活用した金融商品を米SECに申請した。改ざん耐性の高さなどの特性を利用し、安全で理想的な資産作りを目指す。

投資商品にブロックチェーンを活用

およそ7000億ドル(約74兆円)の資産管理を行っているグローバル投資ファンド企業「フランクリン・テンプルトン」が、マネー・マーケット・ファンド(MMF)に関する仮目論見書を米証券取引委員会(SEC)に提出した。

MMFとは投資信託の一種で、本ファンドのシェアはステラ(Stellar)ブロックチェーンでトークン化されるという。

このファンドは、資産の99.5%を政府が発行する有価証券に投資する。買い戻し契約を結ぶことが特徴で、政府発行の有価証券を現金で担保する。投資はブロックチェーン上でトークンを発行して行われるが、これは「仮想通貨ではない」という。

The Blockが入手した声明文では、フランクリンは、ブロックチェーン技術が従来の資産管理のための商品やサービスを、決済取引に近づけることができると信じているという。

また、現物資産によって裏付けられ、投資会社法に基づいてSECの認可を受けたMMFが、ブロックチェーン上にデジタル資産として記録された上で、デジタルウォレットに保管されることが今後の新しい経済において、理想的で安全な資産管理である」と語っている。

このファンドを立ち上げるとともに、フランクリンは、アップル社のApp StoreとGoole Playの両方からダウンロードできるモバイルアプリを開発する。このアプリを利用することによって、投資家はフランクリンと直接やりとりができ、本ファンドへ投資したり、償還を受けることができるようになるという。

また、パブリック型のステラブロックチェーン上に記録された残高を確認することもできる。