仮想通貨ビットコイン財団などが運営する海外ウェブサイトのデータ比較|LongHash調査

仮想通貨ビットコイン財団などが運営する海外ウェブサイトのデータ比較|LongHash調査
仮想通貨財団が運営する代表的なウェブサイトのデータ比較
米大手仮想通貨データサイトLongHashは、仮想通貨の潜在投資家と特定の銘柄における関連サイトのアクセス数を調査し比較した。

本記事は、LongHash日本語版、jp.longhash.com上で掲載されたものです。公式からの許可を取得し、転載を行なっています。

仮想通貨財団が運営する代表的なウェブサイトのデータ比較

ある仮想通貨について調べる際、投資家たちが訪れる可能性が高いのが、保有する通貨と最も関連がありそうなウェブサイトだ。米大手仮想通貨データサイトLongHashは、主要通貨に関連性の高いウェブサイトのアクセス数を比較した。

最もトラフィックが多かったのはBitcoin.org

業界最上位の部類に入る仮想通貨関連サイトのトラフィック数を比較する上で参考にしたのは、時価総額ランキングで、現在上位10位までを占める仮想通貨と、一般にそれに関連づけられるウェブサイトだ。

ただし、バイナンスコイン(ランキング7位)に関連付けられる「Binance.com」については、訪問者の多くが仮想通貨そのものよりも、取引に関心を持っている可能性がある。そのため月間アクセス数は数千万件にのぼるものの、同サイトは比較対象から除外すべきと判断されている。

その結果、私たち(LongHash)が比較対象とした9つの仮想通貨と関連サイトは、ビットコイン(Bitcoin.org)、イーサリアム(Ethereum.org)、XRP(Ripple.com)、EOS(Eos.io)、ライトコイン(Litecoin.org)、ビットコインキャッシュ(BitcoinCash.org)、テザー(Tether.to)、ステラ(Stellar.org)とトロン(Tron.network)だ。

ウェブサイト分析ツールのシミラーウェブ(SimilarWeb) によれば、この中で2019年1月のトラフィックが最も多かったのは、「Bitcoin.org」だった。

世界初の仮想通貨として知られ、時価総額トップのデジタル資産であるビットコインと最も関連の強いウェブサイトだ。同サイトの2019年1月のアクセス数は約214万件で、トラフィックの56.56%がオーガニック(Googleなど)検索による訪問だった。

ただし、同サイト自身が認めているように、Bitcoin.orgはビットコインの「公式ウェブサイト」ではない。実際、多くの仮想通貨は分散型の技術が基礎となっているため、公式ウェブサイトの類を持っていない。

2位はイーサリアム関連サイト

月間アクセス数で同サイトを約40%下回り、2位につけたのはEthereum.org。イーサリアムの考案者の一人であるヴィタリック・ブテリンが、2014年にイーサ(Ether)の売り出し開始を発表したことで有名なウェブサイトだ。

2019年1月のEthereum.orgのアクセス総数は約128万件。

平均的なユーザーが同サイトで、費やした時間はわずか2分弱で、トラフィックの多く(43.19%)はオーガニック検索から生じている。注目すべきは、Ethereum.orgは私たちが検証したウェブサイトの中で、Litecoin.org(73.26%)に次いで2番目に直帰率が高かったという点だ。

同サイトの訪問者の69.2%が、1ページのみ閲覧してサイトを去っている。

トラフィックと時価総額に乖離があったのは

トロンは時価総額では10位だったが、同通貨に関連づけられることが多い英語のウェブサイトTron.networkの月間アクセス数は4番目に多かった。

1月の同サイトのアクセス数は70万2000件を上回り、そのうちオーガニック検索から生じたアクセスが40.85%を占めた。直帰率は57.67%で、平均的な訪問者が同サイト上で費やした時間は2分半程度だった。

月間アクセス数でTron.networkを上回り3位につけたのは、XRPとの関連が強いウェブサイトRipple.comだった。XRPは時価総額でも3位につけているため、トラフィックと時価総額のランキングが釣り合っていると言える。

1月の同サイトのアクセス数は約96万3700件で、直帰率は63.25%とTron.networkを上回った。さらに、Ripple.comの平均的な訪問者が同サイト上で費やした時間は、Tron.networkの平均(2分16秒)を14秒下回った。

EOSについては、時価総額と月間トラフィックのランキングにさほど乖離はなく時価総額5位。トラフィックが4位だったEOS.ioの月間アクセス数は約44万4490件で、オーガニック検索から生じたアクセスの割合は35.94%となった。

ステラは時価総額では9位だったが、関連サイトの1月のアクセス数は、時価総額4位のライトコイン(Litecoin.orgの14万2680件)、6位のビットコインキャッシュ(BitcoinCash.orgの17万3230件)と8位のテザー(Tether.toの13万8330件)を上回った。

(*英語版記事はこちら:

LongHashは独自のデータ分析を基に、仮想通貨のトレンドやニュース、価格に関する情報を日中英の3ヶ国語で提供するジャーナリズム・プラットフォームです。

ブロックチェーンデータの解析や解説を行うLongHash所属のデータサイエンティストやライターを世界中に抱え、分かりやすい記事で配信しています。

またLongHashはブロックチェーンハッカソンやミートアップの企画、実施運営のサービスも提供しております。

なお、共同設立者であるEmily Parker氏は、以前記者としてWSJやNYタイムズで務めたほか、米政府の技術政策専門アドバイザーを歴任しています。

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