Bakktがスターバックスのアプリに統合
インターコンチネンタル取引所(ICE)の仮想通貨(暗号資産)子会社Bakktが提供する決済手段「Bakkt Cash」が、スターバックスのアプリに統合されたことが分かった。
すでに一般人が利用するスターバックスのアプリで、決済方法の選択肢に「Bakkt Cash」が表示されるようになっているが、現在はまだテスト段階で、限定されたユーザーしか利用できないという。Bakktの小売店舗への直接的な統合は初の事例。店舗側の決済コストの削減につなげる狙いだ。
Bakktはビットコイン(BTC)のデリバティブ取引の提供だけでなく、事業の第二段階として、仮想通貨やポイント、ゲームトークンなど様々なデジタル資産の価値を「解放する」ことに注力している。
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今回の統合についてスターバックスの担当者は、「Bakktと戦略的提携を継続するのは、法定通貨を仮想通貨と交換して決済に利用してもらうという長期的な計画があるからだ」と説明。また「規制に準拠していて信頼できる実用的な仮想通貨の決済手段を開発中だ。Bakktとの協業を通して、顧客が幅広い銘柄を支持し、新しくシームレスな決済サービスを利用できるようにしていきたい」と語った。
資金調達に成功
Bakktは中期段階の投資ラウンドであるシリーズBにて、3億ドル(約318億円)の資金調達に成功したことも発表した。
今回の出資にはICEを初め、マイクロソフトの投資部門M12や米有力仮想通貨ヘッジファンドのPantera Capital社らが参加している。
BakktのCEOは「今回の資金調達とロイヤルティプログラムサービス企業『Bridge2 Solutions』の買収で、従業員が350人に増加した。トップ10の金融機関の内7社のロイヤルティプログラムをサポートし、プログラムの種類も4500超に上る」と現状を説明した。
また消費者向けアプリは、今年の夏にはローンチ予定と述べており、1兆ドル(約106兆円)相当のデジタル資産を解放することことができると期待を示している。「Bakktのアプリは、『デジタル資産』という言葉を幅広く浸透させる。旅行のマイルや報酬ポイント、ゲームデータなどで利用されるだろう」と語った。