Cardano創設者、仮想通貨ADAの内容削除でウィキペディアに抗議

ウィキペディア、カルダノ検閲

仮想通貨カルダノ(ADA)プロジェクトがウィキペディアから削除されたことを受け、カルダノ財団の創設者、チャールズ・ホスキンソンは恣意的な検閲を行っているとして、ウィキペディアに対して抗議している事がわかった。

YouTube動画をストリーム配信し、カルダノに対してウィキペディアがなぜ検閲を行っているのか根拠が分からないと指摘。

指摘によると、上位20に入るような、他の多くの仮想通貨はウィキペディア上に記事がある。その一方で、カルダノについて、ウィキペディアが掲載を許さない理由が不明確だ、と疑問視しているという。

英語版ウィキペディアには、主要仮想通貨の他、Dogecoin(DOGE)、GridCoin(GRC)、PotCoin(POT)などのマイナー通貨に関する内容も掲載されている。しかし、カルダノの項目は削除されており、確認することができない。

ホスキンソンによると、検閲はウィキペディアの英語編集側からのみ行われるているという。日本語、ドイツ語、エストニア語、イタリア語、オランダ語、ポルトガル語、ルーマニア語、ロシア語では、カルダノのページは存在している。

問題となっているのは、ウィキペディアのプルーフオブステーク(PoS)を紹介するページ。

あるカルダノ・コミュニティのメンバーが該当ページを編集して、ウロボロス(カルダノを支えるコンセンサスアルゴリズム)の紹介文を記述に含めたが、ウィキペディア側がすぐにその記述を削除した。

これは、人々がオープンであるように見えるが、実際には信じられないほど偏見がある」ことの例だとホスキンソン氏は指摘。また、ウィキペディア側に対して掲載基準を教えて欲しいと訴え、「基準を教えてもらえれば、その基準を満たしたい。議論も恐れていない。」とコメントした。

ウィキ編集者の主張

ウィキペディアには、文書化された掲載基準がある。その中の一つとして、記事になるトピックは「信頼できる情報源で主な記述範囲をカバーする」必要がある。信頼できる情報源には、メインストリームメディアや査読済みの学術論文などを含む。

仮想通貨メディアDecyptの取材に対して、ウィキペディアの編集者であるDavid Gerard氏は「ウィキペディアで掲載許可されるには、高品質の主流情報ソースで裏付けを取ることが必要」と答えた。

ウィキペディアが仮想通貨関係の記事に対して厳しい理由について、仮想通貨プロジェクトの中には「迷惑メール」のようなものが存在しているからだと主張。

また、カルダノが十分に情報源を確保している可能性はあり、次の段階は、完全に良質な情報源に裏付けされることだとGerard氏は説明した。

これまで仮想通貨プロジェクトに対する検閲の歴史は長かった。2010年時点では、ビットコインの創案者と言われるナカモトサトシも、ウィキペディアでビットコインの項目が何度か削除されたことに不満を表明していた。

参考:チャールズ・ホスキンソンのYoutube

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